ぶるぶる文庫

学んで纏めて知ったかぶって

2018-01-01から1年間の記事一覧

うぶめ 消えていった悲しい妖怪

血に塗れた腰巻を纏い、赤子を抱いた女が雨に打たれながら暗い夜道に立っている。女は通りがかった人に赤子を預けると、どこかへ消えてゆく。夜が明けると抱いていたのは赤子ではなく石だった。これが妖怪“うぶめ”です。 うぶめは「産女」とも「姑獲鳥」とも…

人はどうして鬼になる

私の親戚に、お面を集めるのが趣味の叔父がいます。ずいぶん昔、その叔父の家の一室に鬼の能面が飾ってあったのですが、幼い私は鬼に睨まれるのが怖くて部屋に一歩も入ることができませんでした。初めて地獄絵図を見たのもまだ小さい頃だったと思います。人…

いろんな河童

私の住んでいる熊本県八代市は、仁徳天皇の時代に九千匹もの河童が渡来したという伝説が残る町です。河童の伝説は全国各地に数多くあれど、これだけ豪快な伝説が残っている土地は他にありません。八代の河童は日本一であると市民は誰もが誇りに思ってます。…

妖怪はどこから

先日、妖怪好きの友人と「妖怪の何が好きなのか」というテーマで議論する機会がありました。友人は妖怪のビジュアルが好きなのだそう。なるほど、妖怪はいろんな種類がいて、それぞれ特徴的なデザインを持っています。妖怪とデザインというのは密接な関係が…